導入のきっかけ

  • ユーザーが安心して視聴できる品質と実績
  • 提案力がありスピード感のある実装が可能
  • 急速な変化にも柔軟に対応できる開発体制

導入後の成果

  • 名称認知度2倍増、会員数20%増を下支え
  • スマートグラスでの動画視聴が可能に
  • 難易度の高い機能追加を高品質で実装

今後の展望

  • 二人三脚でKDDIのARPU向上を実現
  • 顧客ニーズに寄り添ったサービスを拡充
  • 良質なコンテンツとのさらなる相乗効果を

“みたい!をもっと自由に!” をコンセプトに、テレビ朝日とKDDIのジョイントベンチャーとして設立されたTELASA株式会社。同社が運営する動画配信サービス「TELASA」は、テレビ朝日の番組を中心にドラマ、バラエティ、アニメ、特撮、スポーツ番組に加え、国内外の映画、ドキュメンタリーなどを配信しています。同サービスに導入されているストリーミングプラットフォームが、KKCompany Japan(以下、KKCompany)が提供する「BlendVision」です。導入の狙いと今後期待することは何か。同社総合企画局長 兼 編成局次長の橋本太郎さん、総合企画局 次長の吉川渉さんに話を聞きました。

テレ朝 × KDDIによる月額618円の動画配信サービス


まずは御社の事業内容について教えてください。

総合企画局 次長 吉川渉さん(以下、吉川):

当社は、テレビ朝日とKDDI 50%ずつの出資比率で2019年12月に設立されたジョイントベンチャーです。当社が運営する動画配信サービス「TELASA」では、月額618円(税込)のサブスクリプション型で、ドラマやアニメなどの動画を配信しています。

競合サービスとの違いは、コンテンツの「見放題」だけでなく都度課金で「レンタル」もできること。また、タブレットやテレビなど複数のデバイスで視聴できることや、4K対応も特徴です。

総合企画局長 兼 編成局次長 橋本太郎さん(以下、橋本)

テレビ朝日の配信本店なのでテレビ朝日コンテンツがメインであることに加え、テレ朝以外のドラマ、映画、アニメなどを618円という価格で楽しめるのが一番の売りです。お客様に聞いても「安いね」と言っていただけますし、テレ朝のコンテンツが好きな人だけでなく動画コンテンツが好きな人にも、すごく良いサービスだと自負しています。

吉川:

プロモーションの点でも、テレビ朝日番組の独占配信や地上波での告知、TVerから送客など、テレビ朝日本店ならではの強みがあります。

橋本:

KDDIとテレビ朝日という本来接点を持たない2社の「かすがい」の役目をTELASAが果たしていることを考えると、TELASAがこれからするべきことも見えてきます。

例えば、テレビ朝日はコンテンツが強く、地上波でのプロモーションができる。KDDIにはauの販路があり、プロモーションもau上で展開できる。TELASAという動画配信サービスがあるからこそ、両社のアセットを最大化することが可能です。

またKDDIとテレビ朝日それぞれの本体事業の戦略を実現し、その結果としてTELASA自身の事業成長を成し遂げることが、TELASAの最終ゴールだと思っています。

テレビ朝日の例で言えば、2017年度から「360°戦略」を掲げてもいます。コンテンツを価値の源泉とし、地上波、BS,CS、インターネットなど全方位に展開する戦略です。配信ビジネスの規模自体はまだまだ小さい反面、それだけに着実に成長しているTELASAが担うものは大きいと言えます。

KDDIでは、通信ARPU(1ユーザーあたりの平均売上金額)増が全社課題ですが、テレビ朝日の豊富なコンテンツの活用した施策はARPU増の大きな可能性を秘めています。

ユーザー満足度を担保する「絶対的な安心感と開発の柔軟性」


そのような事業を行う中で、ストリーミングプラットフォームとして「BlendVision」を導入されたのはなぜでしょうか。

橋本:

簡単に言えば、品質とコストと実績です。それから開発面での柔軟性ですね。以前は海外ソリューションプロバイダーのストリーミングプラットフォームを利用していました。

しかし、ストリーミング業界の急速な発展に対応するためには、変化するユーザーと市場トレンドにスピード感を持って対応できるプラットフォームが必要でした。


KKCompanyのサポートなど、BlendVision導入後の率直な感想をお願いします。

橋本:

私たちがストリーミングプラットフォームに求めるものは、“みたい!をもっと自由に!” という当社のコンセプトにあるように、お客様が見たいコンテンツを安心して使っていただけること。

例えば「映像が途中で止まる」「ボタンを押しても反応しない」といった障害のない環境を整えるのは大前提です。そうした実績と安心感があるからこそ、BlendVisionを導入しました。おかげさまで、TELASAはお客様に安心していただける動画配信サービスになっていると、自信を持って言えます。

吉川:

KKCompanyに関してはやはり「柔軟だな」という印象です。私を含めて、開発に詳しくない人間は「ここの見た目もこう変更できませんか?」などと気軽に口にしてしまうのですが、どうしたらそれを実現できるのか、みなさん知恵を振り絞って考えてくださいます。

対応も早い。Blendvisionの担当者とはいつもSlackでやりとりしていますが、すぐに返信が返ってきます。

橋本:

お願いするとすぐに実装していただけるスピード感は有難いですね。今年度、会員向けのライブ機能を速やかに実装できたのもKKCompanyと組んだからこその成果だと思っています。

当社から何かお願いする前に、KKCompanyからご提案をいただく機会が多いのも特徴的です。日本のベンダーは、どちらかというと「まず仕様書をください」という淡々とした仕事の仕方で、出来上がるものも仕様書の通り。

でもKKCompanyのみなさんは良いサービスを提供したいという思いが強く、能動的に「こうしたらいいのでは」と提案してくれる。それゆえ、ときには我々の考えとぶつかることもありますが(笑)。

吉川:

特にUIのデザインに関するご提案が多いですね。

当社のUI推進体制には、テレビ朝日側のデザイナーチームもいます。
統一感をもった素晴らしいデザインコンセプトをご提案頂けますが、例えばスマホアプリにアジャストさせるとなると、実装するための開発経験値も必要になります。

KKCompanyに相談する際も「もっと明るい感じに」など、リクエストは抽象的になりがちですが、それでも翌週には実際の画面イメージを作ってきてくれるんです。

私が驚くのは、スマホ機種ごとに違う画面サイズへの対応だったり、文字色だったり、お客様視点に立って細かく議論するべき部分を「わかってくれている」こと。つまり、ここでも提案力がある。

一緒に開発をしていると、テレビ朝日側のデザイナーとKKCompany側のデザイナー、両者の強みが生かされている手応えがあります。

短納期で高品質にも対応、二人三脚で会員数200万人突破へ


そのほか、BlendVisionを導入して良かったと感じる点はありますか。

吉川:

私たちもいろんなベンダーさんと仕事をする機会がありますが、KKCompanyのみなさんは本当に誠実で勤勉に動いてくださいます。

一例を挙げると、先日無事に終えた決済手段を追加するプロジェクトがあります。

決済関連のプロジェクトで一番恐いのは、誤課金問題です。二重支払いや、まだ加入していないお客様に課金してしまうなどのトラブルが発生すると、動画配信サービスとしての評価を損なうばかりか、テレビ朝日やKDDIを含めた会社としてのレピュテーションリスクも内在します。

そのため、通常の機能追加以上に慎重な対応をしなくてはならない。となると、いつも通り納期を守っていただきながらも、要求する業務品質は高くなります。

KKCompanyには無茶なお願いをしてしまいましたが、結果的には無事にリリースまで漕ぎ着けました。BlendVisionに移行して良かったと、改めて実感したプロジェクトでしたね。


BlendVision導入後のTELASAの成果についても教えてください。

吉川:

当社設立から現在までの3年間で、「TELASA」という名称の認知は2倍になりました。さらに会員数は20%以上増加し、200万会員を狙える位置になってきました。

コンテンツ自体の力やテレビ地上波を活用したPRの力もありますが、橋本が述べたように障害を起こしてばかりだったら、この伸びはなかったはずです。BlendVisionのストリーミングプラットフォームとしての品質に裏付けられた数字だと思います。

サービス面では対応デバイスの多角化が進み、スマートグラスでも動画をお楽しみいただけるようになりました。VRが普及する時代の流れをいち早くつかめたのも、BlendVisionを導入しKKCompanyに伴走いただけたことが大きいです。

橋本:

来年度には、会員数200万人を目標としています。会員数を伸ばすために大切なのはコンテンツの強化、そしてストリーミングプラットフォームとしての品質向上の両輪です。

BlendVisionを導入してから、当社はKKCompanyと苦労を共にしてきましたが、改善点はまだ残っていると感じるときがあります。しかしそうした際に、迅速に改善してきたおかげで、より使いやすいサービスへとアップデートしてきました。これからも安心・安全なサービス提供に向けて、二人三脚でやっていきたいですね。

ユーザーの生活に「寄り添う」動画配信に必要不可欠な存在


最後に、今後の展望についてお聞かせください。

吉川:

よく言われるように、映像市場がレッドオーシャン化しているのは事実です。スマホゲームを始め、お客様の楽しみがたくさんある中で、「可処分時間の奪い合い」が起きている。

そこで私たちはどうするか。良いコンテンツはTELASAが集めます。その良いコンテンツとお客様の橋渡しをしてくれるのがストリーミングプラットフォームであり、BlendVisionです。BlendVisionとコンテンツの相乗効果に期待ですね。

そもそも動画配信サービスはエンターテインメント、お客様の生活に「寄り添う」サービスであるべきだと私は思っています。

一昔前なら「今日は映画を映画館に見に行くぞ」と気張る部分がありました。でも今は「ながら見」もできるし、BGMとしてただ流しておくこともできる、何よりスマホを開いたらすぐに新しいコンテンツと出会える時代です。

最近もKKCompanyにはピクチャ・イン・ピクチャ機能を実装してもらいました。そのように、さまざまな楽しみの場をお客様に提供できるのが良いサービスではないでしょうか。

橋本:

テレビ朝日、KDDI、TELASAという3社の事業ポートフォリオから見えてくる、「TELASAがやるべきこと」もあります。

例えば、KDDIのARPUを上げること。ご存知の通り、携帯電話市場は通信料金の競争が激化しています。

KDDIは、auに加えてサブブランドのUQモバイル、格安スマホのpovoを展開し、お客様の価格志向にあったブランド戦略をとっていますが、ARPUには課題が残っています。

となると、ユーザーにどう通信量を使っていただくかを考える必要が出てくる。そこで鍵となるのがコンテンツであり、特に通信量が大きい映像コンテンツです。

当社には無尽蔵にも思えるテレビ朝日の映像コンテンツがあります。テレビ朝日のコンテンツは、『相棒』『ドクターX』を始めとした国民的に認知のあるドラマから、若年層向けのドラマ、バラエティも豊富にあり、多様なニーズにお応えできるコンテンツが強みです。auやUQ等のお客様のニーズに合わせて、こうしたコンテンツをどのようにお楽しみいただけるか、その結果としてKDDIのARPUを上げられないか。このようなことが「TELASAがやるべきこと」だと思うのです。

こうした構想を実現するためにも、引き続きのコンテンツの強化と、ストリーミングプラットフォームとしての品質向上が必要です。

BlendVisionの、トラブルなくお客様に使っていただける安心感や、機能追加のスピード感なども、「それが欠けたらすべての構想が崩れる」というぐらい大切なもの。これからも、ぜひご協力をお願いします。

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